αJunoのVCF/VCA(3)

input.png

IR3R05には、波形を観測できるポイントがC1~C4およびLOADの計5つあります。

・C1:一段目のフィルタのBPF出力
・C2:一段目のフィルタのLPF出力
・C3:二段目のフィルタのBPF出力
・C4:二段目のフィルタのLPF出力
・LOAD:V-I変換の直前の信号

二段目のフィルタの入力は一段目のフィルタのLPF出力のようです。
また、最終的な出力信号は電流出力になるため、基板上では直接観測できませんが、電圧変化の波形はLOAD端子で観測できます。

Analog Discoveryのオシロ機能で、C1とC2の信号を観測してみました。
入力信号(IR3R05の1番ピン)は冒頭の画像の矩形波です。
電圧はPeak-to-Peakで10mV程度と低くなっています。
回路図を見ても、12KΩと100Ωで分圧していますのでこんなものでしょう。

フィルタの周波数を全開から絞っていくと、C1(BPF)の出力は以下のように変化しました。
レゾナンスは最小に設定しています。

まず、周波数が最大のときはほとんどHPFのようになっており、立ち上がりと立下りの成分だけが残っています。

bpf1.png

ここから周波数を下げていくにつれ、高域成分は弱まって低域成分が増えていきます。

bpf2.png
bpf3.png
bpf4.png

最後まで絞りきった状態でも、若干の信号は残っています。

bpf5.png

同様に、フィルタを全開から絞っていったときのLPFの出力は以下のようになります。
こちらはおなじみのものだと思います。
なおLPFとBPFは別個に測定したので、上の図と時間軸は一致していません。

lpf1.png
lpf2.png
lpf3.png
lpf4.png
lpf5.png

LPFを絞りきった状態では、信号はほぼ完全に消えています。

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