Xilinx Artix-7 FPGA 評価ボード「Arty」を動かしてみた

arty01.jpg

XilinxのArtyというFPGAボードを買ってみました。
3月末にRSコンポーネンツで3割引きセールがあり、税抜き10525円と若干お得に買えました。

Arty [Reference.Digilentinc]

Artix-7 35T Arty FPGA 評価キット

このクラスのザイリンクス用評価ボードでは、他にBASYS3というのもあり、どちらにするか若干迷いました。
BASYS3はVGAポートと7セグメントLEDがあります。
ArtyはEthernetポートとDDR RAM(256MB)があり、Arduino用シールドも接続することができます。

以前(といっても、もう10年以上前)Spartan3スターターキットを使っていたことがあり、VGA信号を出すのが面白かったので、VGAポートがあるのはちょっと魅力です。
しかし、DDR RAMとEthernetも同じくらい魅力的ですし、VGAポートは簡単なDACを抵抗で組めば作れるので、Artを選びました。

他に、Alteraという選択肢もありますが、FPGAの部屋さんのお奨めは、趣味で使うならXilinxが良い、ということです。

Xilinxの開発ツールはVivado HLSというツールで、Artyにはバウチャー券が付属しており、無料のWebPackではなくより高機能な「Design Edition」を1年間使うことができます。
インストールには、サポートするデバイスを必要最低限(Artix-7のみ)にしても、20GBほどのスペースが必要です。(このためにSSDを大容量のものに入れ替えました)

vivado-install.png

インストールの終わりにライセンスマネージャーが起動され、ライセンスファイルを読み込めばインストール完了です。

へアクセスし、アカウントを作成して、バウチャー券のライセンスキーを入力すると、メールでライセンスファイルが送られてきます。

Vivadoは追って試してみることにして、まずは工場出荷時に書き込まれている回路で動作確認しました。
電源はMicroUSBで供給できるので、Arduino等と同じく、接続はお手軽です。
USB一本で、電力供給のほか、デザインの書き込みやUARTでの通信ができるようです。

出荷時の回路はUARTとGPIOのデモです。
ボード上には、4つのタクトスイッチ、4つのスライドスイッチ、4つのグリーンLED、4つのフルカラーLEDが実装されています。
デモでは、タクトスイッチに以下のような機能が割り当てられています。

・BTN0(右端):4つのスライドスイッチで指定した値をUARTへ表示。値はLEDのPWM制御に反映される。
・BTN1    :RGB LEDで光を左右にスクロール
・BTN2    :RGB LEDで色を変化
・BTN3(左端):メニューへ戻る

arty02.png

とりあえず動作確認は完了です。
次はどこから手をつけるかまだ考え中ですが、ライセンスが1年間なので、のんびりもしていられないですね。

コメント

  1. ぶー より:

    コメント失礼いたします。
    Arty a7にアナログ信号を入力して、信号を増幅することは可能ですか?
    増幅回路を作ってみたいです。

    FPGA初心者で、右も左も分からないのですが、アナログ入力のピンがあることは把握しました。

    出力は、いまのところ、デジタルでも結構です。

    増幅できるか否か、ご教示いただけますと幸いです。
    よろしくお願い申し上げます。

  2. boochow より:

    こんにちは。
    Arty、まったく使い込んでいないのではっきりしたことは言えませんが、ADコンバータは載っているので、AD変換した後のデータを演算で増幅することは可能だと思います。2倍にするとかならビットシフトだけでできますが、任意の増幅率を指定したいなら乗算の回路を作ればいいのではないでしょうか。
    もっとも、アナログ信号を増幅したいだけなら、普通にオペアンプとかを使えばいいと思いますが・・・