2017年09月23日

続・αJuno-2の電解コンデンサを交換

先日行ったαJunoの電解コンデンサ交換ですが、音を聴いているうちに低音のパワーが増したような気がしてきました!
おそらく心理的な要因だと思いますが、オーディオのマジックですね・・・

しかしモチベーションは湧いたので、追加で前回書いたように音声の通る経路のカップリングコンデンサも交換してみました。
まず、メインボードはDCOから各チャネルのVCF/VCAチップへ接続される部分と、各VCF/VCAの出力を加算するオペアンプの出力部分の2箇所(下図の赤丸の部分)です。
ただし前者は6音ポリなので6個の交換が必要です。また、後者は無極性のコンデンサが必要です。
mainboard.png


下の写真のように、メインボードが格納されるスペースは天井が低いので注意が必要です。
mainboard-and-keyboard.jpg

このスペースに納めるために、αJuno-2のメインボードは背が低くなるように作られていたようです。
元のコンデンサ(写真上)は高さ7.5mmのものが使われていました。
condensers.jpg

しかし、これから交換するコンデンサは12.5mmくらいあります。
そのため、少しコンデンサを倒して取り付けました。

交換前:
main-before.jpg

交換後:
main-after.jpg


コーラスモジュールにも電解コンデンサが使われていますので、これも一部交換しました。
音声信号の通り道では、コーラスへの入力側で信号をバッファしたオペアンプの出力と、コーラスの出力側で信号を増幅するオペアンプの入り口と出口にカップリングコンデンサがあります。(下図の赤丸の部分)
出力側は無極性のコンデンサが使われています。
そのほか、電源周りなど数箇所を交換しました。(下図の緑丸の部分)
chorus-module.png


交換前:
chorus-before.jpg

交換後:
chorus-after.jpg


電源モジュールについても、前回の分(下図の青丸部分)に追加で出力側のコンデンサ(赤丸部分)を交換しました。
power-module.png


交換前:
ajuno-electrolytic-capacitor.jpg

交換後:
power-after.jpg


さて、これで音が良くなったかというと・・・うん、(主観的には)良くなりました!多分!きっと!
・・・気のせいだとは思いますが、悦に入っています。
ちなみに費用は、前回の分と合わせてもパーツ代で1500円程度でした。
posted by boochow at 19:13| Comment(0) | Synthesizer | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月14日

αJuno-2の電解コンデンサを交換

ajuno-electrolytic-capacitor.jpg
先日IR3R05を取り替えて復活させたαJuno-2ですが、電源の電解コンデンサが心配だったので交換しました。
3つある大容量の電解コンデンサの1つが、ケースが割れて液漏れしているように見えました。
漏れ出た液は、すでに乾燥してキャラメルみたいになっています。
electrolytic-capacitor1.jpg

今回も「はんだシュッ太郎」のお世話になりました。これ本当に便利です。
液漏れしていると思われる整流用の大型の電解コンデンサ3つを外しました。
electrolytic-capacitor2.jpg

外したコンデンサは、1000μF/35Vが2つと、3300μF/25Vが1つです。
交換用のコンデンサは、オーディオ用のMUSEシリーズにしてみました。
1000μFは耐圧35Vが無かったので、50V品を使用しました。
1000μF、3300μF共に、元のコンデンサよりも背が高くなっています。
electrolytic-capacitor3.jpg

MUSE 1000μFが元の電解コンの3300μFと同じ背丈で、MUSE 3300μFはさらに高いので、一応頭がつっかえないか確認してから取り付けました。
思ったより余裕がありました。
electrolytic-capacitor4.jpg

ついでに、メインボードのほうの電源周りの電解コンデンサもMUSEに交換してみました。
交換したのは2箇所です。

1つ目はおそらくデジタル回路側の電源用と思われるC26です。
electrolytic-capacitor-main1.png

electrolytic-capacitor5.jpg

electrolytic-capacitor6.jpg


もう1つは、HPFの切り替えを行っている4052の電源に入っているC8です。
もしかして音質に影響あるかな?と思い・・・。

electrolytic-capacitor-main2.png

electrolytic-capacitor7.jpg

C8はキーボードの下に隠れる形になりますので、寝かせ気味にして取り付けました。
electrolytic-capacitor8.jpg


音質は変わったか?というと、多分変わってはいないと思います。
とはいえ電源部の電解コンの交換は安心のために必要でしたが。

音質については、本格的にやるならアナログの音声信号のラインに入っているカップリングコンデンサをコーラスモジュールも含めてすべて交換するということも考えられますが、ちょっと大変そうですね。
特に、メインボードはコンデンサの背が高くなると、組み立て時に問題がでるかもしれません。
posted by boochow at 00:10| Comment(0) | Synthesizer | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月10日

αJunoのVCF/VCAチップを交換

replace0.jpg

実験用にと思って入手してあったαJuno-2のジャンク2台を使って、VCF/VCAチップのIR3R05を交換して正常品を1台製作しました。

2台とも、調べてみると6つの音源のうち1つだけがおかしいことが判りました。

1台目は、1つの音源だけ、波形の上半分(+の領域)が出力されません。
上の写真のように、鋸波を鳴らすと富士山のように頂上が消失した波形になります。
波形の片側だけクリップしたような感じです。

そのため、フィルタをかけた音色でも妙な高域成分が残ってしまいます。
もちろん音量もこの音源だけ下がってしまいます。

2台目は、1つの音源がまったく音が出ません。音色によってはアタックなどのプツッという音だけが聞こえるので、VCA部分は正常だがそれ以前が異常なのだと思われました。

信号を追ってみると、IR3R05への入力までは正しく信号が来ており、さらに調べると1段目のフィルタの出力(以前の記事のC2)までは正常ですがC3以降は音が出力されていませんでした。

というわけで、2台ともIR3R05のチップ故障のようでした。
Juno-106に比べるとαJunoは故障しにくい、ともっぱらの評価なのですが、それでもこのVCF/VCAチップは比較的故障しやすいパーツのようです。


2台目のほうがIR3R05以外の部分の状態は良かったので、1台目のジャンクからIR3R05を一つはずして2台目の音の出ないIR3R05と交換することにしました。

プリント基板からのパーツ取り外しは面倒なものですが、今回は強い味方を導入しました。
その名も「はんだシュッ太郎」です。
hsk-300.jpg


ポンプ式のはんだ吸い取り器ですが、はんだごてと一体化しており、はんだを溶かしながら吸い取ることができます。
通常のはんだごてと違い、コテ先がストローのようになっています。
これでハンダを溶かしながらチューッと吸い取るわけですね。
hsk-300-2.jpg

実際に使うときは、図のようにリード線にコテの穴をかぶせるように当てて、リード線の周囲からはんだを吸い取ります。
hsk-300-3.png

これは実に強力です。
チップはごく簡単に外せました。
4000円以上する高い工具なので悩みましたが、時間の節約および部品や基板のダメージ軽減を考えると、買ってよかったと思いました。
replace1.jpg

交換後はきちんと6音出るようになりました。
ちなみにαJunoの動作品はオークションで1万円程度で入手できるので、最初から動作品を買うほうがお得です。
posted by boochow at 19:14| Comment(0) | Synthesizer | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月06日

αJunoのVCF/VCA(3)

input.png

IR3R05には、波形を観測できるポイントがC1〜C4およびLOADの計5つあります。

・C1:一段目のフィルタのBPF出力
・C2:一段目のフィルタのLPF出力
・C3:二段目のフィルタのBPF出力
・C4:二段目のフィルタのLPF出力
・LOAD:V-I変換の直前の信号

二段目のフィルタの入力は一段目のフィルタのLPF出力のようです。
また、最終的な出力信号は電流出力になるため、基板上では直接観測できませんが、電圧変化の波形はLOAD端子で観測できます。

Analog Discoveryのオシロ機能で、C1とC2の信号を観測してみました。
入力信号(IR3R05の1番ピン)は冒頭の画像の矩形波です。
電圧はPeak-to-Peakで10mV程度と低くなっています。
回路図を見ても、12KΩと100Ωで分圧していますのでこんなものでしょう。

フィルタの周波数を全開から絞っていくと、C1(BPF)の出力は以下のように変化しました。
レゾナンスは最小に設定しています。

まず、周波数が最大のときはほとんどHPFのようになっており、立ち上がりと立下りの成分だけが残っています。
bpf1.png

ここから周波数を下げていくにつれ、高域成分は弱まって低域成分が増えていきます。
bpf2.png
bpf3.png
bpf4.png

最後まで絞りきった状態でも、若干の信号は残っています。
bpf5.png


同様に、フィルタを全開から絞っていったときのLPFの出力は以下のようになります。
こちらはおなじみのものだと思います。
なおLPFとBPFは別個に測定したので、上の図と時間軸は一致していません。

lpf1.png
lpf2.png
lpf3.png
lpf4.png
lpf5.png


LPFを絞りきった状態では、信号はほぼ完全に消えています。
posted by boochow at 14:13| Comment(0) | Synthesizer | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月03日

αJunoのVCF/VCA(2)

ir3r05.jpg


前回はVCF・VCAを内蔵したカスタムチップIR3R05の紹介をしましたが、今回はIR3R05の周辺回路を見てみます。
といっても、必要な回路がほぼワンチップになっているので、あとは制御信号と音声の入出力ができれば終わりです。
αJunoは6ボイスですので、同じ回路が6個搭載されていますが、その1ボイス分が上の写真です。
写真の左上の細長い部品は抵抗アレイで、そのほかにはコンデンサや抵抗が少しあるだけです。

αJuno-2のサービスマニュアルを見ると、この部分の回路図は以下のようになっています。
aj-vcf-vca-01.png

下の囲みの部分は抵抗アレイですが、この内部の接続がややこしくて、以下のようになっています。
おそらくIR3R05用のカスタムの抵抗アレイなのでしょう。
aj-vcf-vca-02.png


このままだと見通しが悪いので、抵抗アレイの内部を展開して書き直した回路図が以下になります。
点線の枠内が抵抗アレイです。
alpha-juno-IR3R05.png


VCFのCV信号は微調整用の半固定抵抗や、温度補償用?のサーミスタが接続されています。

VCAの制御信号はLINEARとEXPONENTIALの2つがあり、前者はエンベロープ、後者は等比級数的なので音量調整に使われます。
EXP端子にはVCAのレベル信号のほか、コーラス回路からの信号がCOMPANDING CVとして入力されています。
おそらく、コーラスがオンのときに音量を下げる働きをするのではないかと思います。
posted by boochow at 20:52| Comment(0) | Synthesizer | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
人気記事