2017年10月05日

Micropython + SH1106 OLEDでの表示

sh1106-spi-esp32.jpg

前回表示させたOLEDは0.96インチの製品でしたが、実は1.3インチのOLEDモジュールも買ったまま放置していました。
AmazonマーケットプレイスでHiLetGoが販売していたものです。
こちらもSPIインタフェースなので、差し替えて動くかどうか試してみたところ、以下のように正常な表示はできませんでした。
sh1106-spi-esp32b.jpg

上記の製品ページの説明をよく見ると、
ドライバIC:SSH1106 or SSD1306

と記載されています。
製品には手がかりは書かれていないのですが、おそらくSSD1306のドライバで動かないからにはSSH1106(これも記載ミスで、正確には「SH1106」です)なのだろうと推測しました。

ネット上の情報をいろいろ見てみると、SSD1306とSH1106はかなり似ているものの、SH1106は内部的には132×64ピクセルの構成になっているようです。
さらに、データシートもダウンロードして眺めてみると、内部のメモリは下図のようになっており、データを転送するには「Page」「Column」の両方を指定する必要があることが分かりました。
sh1106.png

開始位置としてPageとColumnを指定し、データをどんどん転送していくとColumn値が勝手に増えていきますが、上限である0x83を超えてもPageは繰り上がりません。
従って、Column 0x83に到達したらPageを1増やし、Columnをリセットしてやる必要があります。
実際のディスプレイは横128ピクセルしかなく、メモリのColumn 2〜Column130が表示されますので、この範囲にフレームバッファを転送すれば良いことになります。

以上を踏まえて、Micropython用のSH1106ドライバをSSD1306のサブクラスとして実装したのが以下のコードです。
SSD1306との違いはフレームバッファを転送するところだけです。

使い方の例は以下のようになります。
ESP32-DevKitCとの結線は前回と同じです。
SSD1306-ESP32.png

>>> from machine import Pin, SPI
>>> spi = SPI(1, baudrate=8000000, polarity=0, phase=0, sck=Pin(14), mosi=Pin(13), miso=Pin(12))
>>> oled = SH1106_SPI(128, 64, spi, dc=Pin(16), res=Pin(17), cs=Pin(18))
>>> oled.line(0,0,128,64,1);oled.show()
>>> oled.line(128,0,0,64,1);oled.show()
>>> oled.text('SH1106',36,0);oled.show()
>>> oled.text('Micropython',24,56);oled.show()
>>>
ラベル:MicroPython
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2017年10月01日

ESP32 + MicroPythonでOLEDに表示させてみた

ssd1306-spi-esp32.jpg

Micropython + ESP32でI2C経由の表示ができましたので、次はSPIを試してみました。
Micropythonには既にSSD1306のドライバが用意されていますので、これを使ってみます。
使用したOLEDは0.96インチのSPI接続のもので、使っている方も多いと思います。

結線は下図のとおりです。
SSD1306-ESP32.png

信号線の対応は

OLED ESP32
GND GND
VCC 3V3
D0 IO14(CLK)
D1 IO13(MOSI)
RES IO17
DC IO16
CS IO5

となります。

SPIの信号線のうち、MISOはこのモジュールにはありませんので結線していませんが、ソフトウェア的にはIO12をMISOに使用することにします。
ESP32にはハードウェアSPIの機能も備わっていますが、そのデフォルトのピン配置は
SPI(1) : sck=Pin(6), mosi=Pin(8), miso=Pin(7)
SPI(2) : sck=Pin(14), mosi=Pin(13), miso=Pin(12)
となっているそうです。今回はSPI(2)のほうへ合わせてみました。

What are ESP32 SPI Ports for Micropython SPI(1)? - MicroPython Forum

次にソフトウェアです。
SSD1306のドライバ「ssd1306.py」はMicropythonのソースコードディレクトリの

micropython-esp32/drivers/display/

の中にあります。
このファイルをWindows側のフォルダへ持ってきます。
そして、uPyCraftを使ってESP32へ転送します。
これはuPyCraftでssd1306.pyを開き、DownloadAndRunボタンを押すだけです。
これでファイルはESP32のファイルシステム内へ保存されます(電源を切っても保持されます)ので、以降はimport文で読み込めるようになります。

ではREPLでOLEDへ表示させてみましょう。
>>> from machine import SPI
>>> from machine import Pin
>>> from ssd1306 import SSD1306_SPI
>>> spi = SPI(1, baudrate=8000000, polarity=0, phase=0, sck=Pin(14), mosi=Pin(13), miso=Pin(12))
>>> oled = SSD1306_SPI(128, 64, spi, dc=Pin(16), res=Pin(17), cs=Pin(18))
>>> oled.fill(0)
>>> oled.text('Micropython', 0, 0)
>>> oled.text('works fine!', 0, 10)
>>> oled.show()
>>>

これで冒頭の写真のように文字が表示されます。

SPIの第一引数は、1か2しか使えないようです。
他の値を指定すると
SPI ID must be either HSPI(1) or VSPI(2)

というメッセージが出ます。(Software SPIの場合はID=-1を指定しますが、これを使うとエラーにはなりませんがOLEDへ表示されませんでした)
MicropythonのSPIクラスの解説ドキュメントはこちらにあります。

OLEDへの表示は、フレームバッファクラスが使われています。
フレームバッファクラスは線、矩形などの描画も可能です。
しかし現時点でmicropython-esp32に一緒に入っていたssd1306.pyには、文字列描画(text(str,x,y))とドット描画(pixel(x,y,color))と塗りつぶし(fill(color))しか実装されていません。

本家の最新版のssd1306.pyでは、それ以外の描画機能もサポートされているようですので、こちらを使えば図形も描画できそうです。
まず、古いファイルを削除しましょう。
>>> import os
>>> os.listdir()
['boot.py', 'ssd1306.py']
>>> os.remove('ssd1306.py')
>>> os.listdir()
['boot.py']
>>>

そして、最新版のssd1306.pyを改めてuPyCraftで転送します。
これで矩形と線が描けるようになりました。
こんな感じで使います。
oled.fill(0)
oled.hline(0,32,128,1)
oled.vline(64,0,64,1)
oled.show()

oled.line(0,0,127,63,1)
oled.rect(72,8,24,16,1)
oled.fill_rect(24,48,24,16,1)
oled.show()

ssd1306-spi-esp32b.jpg
ラベル:MicroPython
posted by boochow at 21:22| Comment(0) | ESP8266/ESP32 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ESP32 + MicropythonでLCDにサーバから取得した情報を表示してみた

ex-rate-esp32.jpg

MicropythonでネットにつながりLCDに表示ができることも確認しましたので、以前ESP8266+Arduinoで動かした以下のプログラムと同じものをMicropythonで作ってみました。

ESP8266版Arduinoでネットから情報を取ってきてLCDに表示する: 楽しくやろう。

ざっとおさらいすると、HTTP GETで取得したJSONのデータをパースしてキャラクタ液晶に表示する。というものです。
従って、追加で必要なのはHTTP GETとJSONのパースだけですが、どちらもゼロから作る必要はありません。

HTTPのサンプルは以下にあります。
ちなみにESP32では標準でmicropython-libのurequestsというパッケージも用意されているようですが、今回は使いませんでした。

5. Network - TCP sockets − MicroPython 1.9.2 documentation

JSONのライブラリは標準で用意されており、使い方は以下の記事が参考になりました。
(Pythonのユーザには常識なのかもしれませんが・・・)

ESP32 MicroPython: Parsing JSON | techtutorialsx

ESP8266+ArduinoではJSONの扱いが若干難儀だったような記憶がありますが、今回は特に苦労することはありませんでした。

というわけで作ってみたのが以下のコードです。
ハードウェアの配線はLCD出力の実験と同じです。

REPLでコピペしたあと(wlan_connect()に与えるSSIDとパスワードはmain()の中で追加してください)、
main()

を実行すると、現時点の円・ドルレートがLCDに表示されます。



前半はST7032iのドライバです。
カーソル移動と文字列表示を追加しました。
最初のi2c通信がエラーになる現象は直っていませんので、main()の中で一度i2c.scan()を呼んでいます。

そのあと無線LAN接続、HTTP GET、メインと3つの関数が続いています。
簡単な内容なので説明は省略します。

Micropythonでのプログラミングはやはり楽です。組み込みプログラミングの中ではおそらく最もイージーモードですね。
ラベル:MicroPython
posted by boochow at 00:34| Comment(0) | ESP8266/ESP32 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月29日

Micropython + ESP32のためのIDE「uPyCraft」を使ってみた

upycraft01.png

ESP32でMicropythonが動いていますが、REPLで毎度コードをペーストするのも大変です。
ファイルをESP32にダウンロードするツールがあるのではないかと探してみたら、uPyCraftというツールを見つけました。

Introduction ・ uPyCraft_en

Windowsでも動作しますし、エディタとコンソールが一体化していてなかなか便利そうです。

使い方も難しくはなく、設定としてはMicropythonが動作しているESP32のシリアルポートをメニューの「Tools」→「Serial」から選択すれば完了です。

このツールはもともとFireBeetle ESP32という開発ボード用に作られたもののようです。
中国の会社の製品のようですが、DevKitCとそれほど違いがあるわけではなく、問題なく使用できました。

Arduinoのように、「File」→「Examples」にいろいろなサンプルがもとから付属しています。
この中から、試しに「Basics」→「mario.py」を動作させてみました。

コードを見ていくと、IO25に音声を出力させているのがわかります。
圧電ブザーをIO25とGNDに接続して試してみました。
upycraft02.png
upycraft1.png

まず、ウインドウのConnectボタン(STOPボタンの右)を押します。
これでESP32のシリアルポートに接続されるはずですが、接続されない場合はメニューの「Tools」→「Serial」でシリアルポートが選択されているか確認してください。

そして、「DowloadAndRun」ボタン(右向き三角のボタン)をクリックすると、ファイルがESP32に転送され、実行されます。
見事!マリオのテーマが圧電ブザーから流れました。

サンプルはまだ作成中のものも多いようですが、uPyCraftはArduino的なお手軽さをESP32 + Micropythonで実現できており、なかなかのお勧めだと思います。
ラベル:MicroPython
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2017年09月28日

αJuno-2から取り外した30年前の電解コンデンサの劣化具合を調べてみた

esr3.jpg

先日、電解コンデンサを交換したαJuno-2の音が「良くなった気がする」と書きましたが、逆に言うと交換前の音は悪かったのでしょうか。

電解コンデンサは経年劣化します。寿命は温度に依存しますが、10年かそこら、とも聞きます。
劣化具合は、容量の減少ではなく「ESR(等価直列抵抗)の増大」という形で現れるそうです。

ニチコンの資料から、ESRに関する部分を引用します。
esr1.jpg

ESRの値は低いほうが良いとされていますが、値は電解コンデンサの容量や耐圧によって異なります(いずれも大きいほうが低い)。

ESRがきちんと測定できる容量計は高価ですが、マイコンを使った簡易型の測定器がAmazonマーケットプレイスから入手できます。
「LCR-T4H」という型番のもので、ググるとたくさんの人が入手して試しているのが分かります。
880円でしたので、私も購入してみました。

これを使って、αJuno-2から取り外した電解コンデンサの容量とESRを測定した結果を以下に示します。
表の左側が測定値、右側が定格値です。
また、青のセルは無極性タイプで、黄色のセルは今回新品で購入したもの(間違って多めに買ってしまったので余っていました)です。
esr5.jpg

新品は22μFしかないのですが、ESRは同じ容量の古いコンデンサに比べて1/2程度の値になっています。
esr4.jpg

新品を除くデータを、横軸に容量、縦軸にESRをとって両対数グラフにしてみました。
esr6.png

きれいに反比例関係になっていますが、この反比例関係が新品でも成り立つとすると、22μFのESRが2倍になっていることから考えて、おそらく他の容量のコンデンサも、新品の2倍程度のESRになっているのではないかと思われます。

αJuno-2の回路では、コーラスも含めるとカップリングコンデンサを5回通過していますので、少なくとも出力が微妙に低下するという影響はあったと思われます。

一方、容量についてはほとんどのコンデンサが定格値を上回っており、劣化はほぼありませんでした。
電源に使われていた大容量のコンデンサはESRも低いので、電源系については交換の必要はなかったかもしれません。
posted by boochow at 00:37| Comment(0) | Synthesizer | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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