先日
(AV機能が充実しているDiscoveryボードが欲しくなってきました・・・7~8千円するので、ちょっとお高いのですが。)
などと書きましたが、その直後、chip1stopから500円引きのクーポンが届いたので、STM32F7 Discoveryを買ってしまいました。(税抜き6,500円→値引きで6,000円→税込み6,480円なので、税金分くらいの違いでしたが)
このボード、LCDやEthernetが使えるのも魅力ですが、オーディオ関係が結構充実しています。
I2S接続でシーラスロジックのWM8994ECS/Rというチップが載っているのですが、このチップは24bit/96HzのDACが4基、ADCが2基搭載されています。単体で1000円以上するチップです。
このチップにステレオLINE IN/OUTがつながっている(DACの残り2基は遊んでいるようです)ほか、MEMSマイク2基が接続されていてデジタルで音声をキャプチャできます。さらに、S/PDIF入力端子まで付いています。
何かちょっとよく分からない感じの凝り様です。
工場出荷時にはオーディオプレーヤー、ビデオプレーヤー、オーディオレコーダー、VNCサーバなどのデモが入っています。
オーディオプレーヤーはWAVファイル、ビデオプレーヤーはM-JPEG圧縮/音なし/LCDより小さい画面サイズのAVIが再生できるようです。
ファイルを再生するには、ファイルをUSBメモリにコピーし、2つあるMicroUSBポートのうちのCN12のほうへ接続します。
といってもMicroUSBなので、変換アダプタが必要になりますが。
ビデオプレーヤーは圧縮方式が限られていますが、ぎりぎり20fpsくらいは出ていました。
オーディオプレーヤーはそこそこ使えそうですが、音質自体は特に良いわけではありません。DACチップは良いものでも、ボード自体はオーディオ的な配慮は全くされていないので仕方ないですね。
さて、しばらくSW4STM32やSTM32CubeMXは使っていませんでしたが、この機会にバージョンアップしたところ、知らない間にCubeMXのアイコンが変わり、ソフトウェアも少しデザインが変化していました。
工場出荷状態で入っているデモは、上書きすればもちろん消えてしまいますが、デモを再インストールする方法を書いておきます。(内容的には https://os.mbed.com/users/JackB/notebook/reloading-disco-f746ng-demo-software/ に書かれているままです。この内容は、もともとはソースコードのreadme.txtに書かれています)
このデモはCubeMXに付随するソフトウェアパッケージの中に入っています。
ですので、まずCubeMXのHELPメニューから「Manage embedded software packages」を選択し、最新のSTM32F7用パッケージをインストールします。
インストールが完了すると、デモのバイナリファイルは以下の場所にあるはずです。(パッケージのバージョンによって場所が変化します)
C:\Users\%USERNAME%\STM32Cube\Repository\STM32Cube_FW_F7_V1.15.0\Projects\STM32746G-Discovery\Demonstrations\STemWin\Binary\STM32746G-DISCO_Demo_V1.5.0.hex
ちなみにデモで利用できるWAVファイルやAVIファイルは以下の場所にあります。
C:\Users\%USERNAME%\STM32Cube\Repository\STM32Cube_FW_F7_V1.15.0\Utilities\Media
hex形式のバイナリファイルはST-Link UtilityでDiscoveryボードに書き込めまが、ST-Link UtilityのExternal Loaderで、下図のように「N25Q128A_STM32F746G-DISCO」を選択しておく必要があります。(これをやらないとエラーになります。)
デモも一応バージョンアップはされているようで、インストールしなおしたら、下図のように購入時とはアイコンの配置が少しだけ変化していました。
目標としてはこのボードとMicroPythonでネットラジオ端末を作りたいなと思っているのですが、STM32のI2SはMicroPythonではいろいろ経緯があって未だサポートされていませんので、もうちょっといろいろ調べてみたいと思います。
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