2022年の振り返りと2023年の抱負

今年も今日で終わりです。

この1年は、思っていたほど活動はできなかったのですが、それでも夏以降は昨年よりは少し時間の余裕があった気がします。これはマンションの理事会の任期が終わってマンション管理の仕事が無くなったことが大きいです。

とはいえ、書いた記事はわずかに17件。内容的にもシンセサイザーの話だけでしたので、もう少し別のテーマも手掛けてみたかったですね。積みボードもだいぶ溜まっていますし。

logue SDK関連

今年のメインのプロジェクトは、BLITによる鋸波生成をlogue-SDK上で実装し、Juno106のオシレータをエミュレートするオシレータ「Pulsaw」のリリースでした。BLITの実装は以前からやってみたかったことで、ようやく実現しました。ただ、高域でのBLITは、波長1つあたりのサンプリングポイントが減ることによりインパルス部分の計算に誤差が生じやすくなるので、音質面ではウエーブテーブルの方が有利だと分かりました。Pulsawも実際にはBLITとウエーブテーブルを併用しています。

Pulsawは有料($8)で配布しているのですが、10月にリリースしてこれまでに19本売れました。それ以外のオシレータ(Alpha1やHoovic)を同時に購入してくれる方もいて、今年10月~12月の売り上げ合計は$291.5となっています。販売サイトのGumroadの手数料は取られますが、それでも日本円にして3万円は超えている感じです。

他に、問い合わせで多いのは昨年公開した、Prologueのパッチをminilogue XDと相互に変換するツールで、中には手数料払うから変換作業してほしい、みたいな依頼もありました。そのため、PythonのスクリプトをWindowsの実行ファイルに変換して追加で公開したりもしました。実行形式のファイルは配布が難しい(ブラウザでブロックされてしまう)のであまり積極的ではなかったのですが、やはり利用者にとってはこのほうが便利なのは間違いありません。

英語学習(QQEnglish)

英語の勉強も続けています。発音はだいぶ身についてきて、今はアクセントをメインに練習しています。中国語のDuolingoのコースは完走してしまったので、今はまた英語のコースをやっています。

さらに今年は、9月からQQEnglishというサービスで会話の練習を始めましたので、以下ではその紹介をちょっと書いておきたいと思います。

QQEnglishはフィリピン人講師をそろえたオンライン英語学校で、同様の形態はレアジョブとかネイティブキャンプとかDMM英会話など、何校かありますね。QQEnglishは9月に、初月99円というキャンペーンがあり、また10月以降値上げということだったので、レッスンが月8回くらいのコースを9月に始めました。実際には「月400ポイント」のコースで、料金は概ね1ポイント=11円くらいの計算です。授業1回に使用するポイントは講師のランクで変わりますが、平均的な講師は50ポイントなので400ポイントで8回受講できます。

QQEnglishと他校との違いは、QQEnglishは講師を全員正社員として採用し教育していること、「カランメソッド」を提供できること、さらに独自のメソッドとしてR.E.M.S.というコースを提供していること、でしょうか。カランメソッドは英国発祥の、通常の4倍の早さで英語を習得できるという触れ込みの教育方法で、授業中はテキストを見ず、講師が英語でする質問にすぐ英語で答えるということを繰り返していきます。

私は言いたいことがすぐ英語で出てこないというのが悩みだったので、カランメソッドに関心がありました。しかし今はR.E.M.S.をメインに受講しています。カランメソッドは教科書代がちょっと高いのと、R.E.M.S.も試してみたら割と良かったからです。R.E.M.S.はQQEnglishの講師陣が開発した教育方法で、カランメソッドよりややペースはゆっくり目で教科書は無料です。

最初の数回の授業は結構緊張して臨んだのですが、10回もやれば慣れました。年内はちょうど50回受講しています。月8回に加えて10000円分のポイントを2回追加で購入しました。レッスンは1回25分で、料金は1回あたり500円~1000円相当(40~100ポイント、講師のランクによる)でしょうか。新人講師さんだと100円未満(5ポイント)の激安だったりすることもあります。ただ、新人講師さんはR.E.M.S.コースは教えられません。そのため「トピックカンバセーション」を何度か受講しました。

R.E.M.S.コースは文法的には中学レベルの練習がメインです。内容は、提示された英文をDo, Does, Is, Areなどで始まる疑問文やWhat, When, Whereなどを使った疑問文に変える、といったもので、例えばこんな感じです。
講師:「I heard that the new train is slow. Transform “what”.」
生徒:「What did I hear (about the new train)?」

これ紙の上でやったらまず間違えないのですが、会話だけでやると結構大変なんですね。講師の話した英語(せいぜい10ワードくらいで、たいして長くはないです)を記憶して変換しないといけないのが意外と難しいんです。ちなみに私はTOEICは880点くらいです。

QQEnglishの講師は1000人以上いるのですが、若い女性の先生が多いです。小学生くらいの子供に親がQQEnglishを受講させているケースがかなり多いようで、そのためか先生も大学で教育を学んだという方を多く見かけます。ちなみにフィリピンでは大学の授業は英語で行われているそうです。そして、大学に通えるのは良家の子女らしいです。話していて、この先生頭いいな~と思うことも結構あります。

講師の発音は総じて良いと思います。たまにクセのある先生はいますが、印象としては若い先生はだいたい良いです。若い先生はYouTubeなどのおかげでネイティブの発音に触れる機会が多かったからでしょうか。R.E.M.S.コースを対応できるのは中くらい以上のレベルの先生のようで、これまで問題のある先生に当たったことはあまりありません。

そんな中、30人くらいの先生に受講しましたが、お気に入りの先生が2人できました。今はこの2名の先生を週1コマずつ指名予約して、あと週1回くらいを新しい先生に受講するかどうか、という感じにしています。というのも、QQEnglishは2週間くらい先の受講予約がすぐ埋まってしまうので、予約を取るのが大変なのです。指名料を払って毎週特定の時間を予約するほうが楽です。

この手のオンライン英会話、一般的にはだいたい30回くらいやると慣れてきて、そこで飽きてやめてしまう人もいるらしいです。私の場合も30回目くらいのときに、止めようかどうしようか?というタイミングがありました。こういったオンライン英会話は、文法や語彙を身に着けるには効率が悪く、身に着いた知識を会話の中で実際にアウトプットしてみる練習の場だ、ということが分かってきたためです。それならCamblyなど他のサービスもあります。が、結局お気に入りの先生と話したいので続いた感じです。

先生のほうも、繰り返し受講する生徒は憶えていて、会話もだんだんくだけてくるんですね。R.E.M.S.の中にはOpen Questionというコーナーがあり、たとえば「世界は今後良くなっていくと思うか、悪くなっていくと思うか?」「英語を教える一番良い方法は何だと思うか?」みたいな質問に答えるのですが、慣れ親しんでいる先生が相手だと若干フリートークっぽく会話できてきてなかなか楽しいです。つまらない飲み会に参加するくらいなら、QQEnglishでフィリピンの頭の良い女性達と話す方がよっぽど面白いですよ(笑)。

2023年の抱負

MidJourney、StableDiffusion、ChatGPTなど話題のAIものは一通りいじってみているのですが、やはり言語モデルのポテンシャルはヤバいですね。今後どう発展していくのか想像がつきませんが、かつてドッグ・イヤーと言われていたスピードが確実にこの分野では再現されるでしょう。

Googleという検索エンジンがヤバい、ってなっていたのは2003-2004年ごろでしたが、その数年前から全文検索エンジンっていろいろ出ていてこの技術はインターネット検索の本命だ、ってなっていたんですね。有名どころだとDECのAltaVistaとか、日本でgooと提携したinktomiとか、いろいろ出てきていたんです。結局googleがovertureなどオンライン広告会社を買収して検索+広告というビジネスモデルを確立し、インターネットを制覇しました。今このブログへの流入はほぼgoogle経由です。

機械学習を使ったサービスは、まだ検索でいえばAltaVistaの段階ですが、いろいろなサービスとビジネスモデルのカップリングがこれからどんどん試されていくでしょう。IT業界は概ね10年単位でガラガラポンが起こるのがいつものことですが、折しも今年、急速にIT不況になりつつあり、これも2000年代のITバブル崩壊と風景が重なります。この焼け跡から生まれてくるのが次の覇者になるのかもしれません。

そんなわけで、来年は特定の技術というよりも、世の中の動向をより注意して見ていかないといけないなあと思っています。そのためにも、英語だけは来年も続けていくつもりです。

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