2020年の振り返り

2020年は異常な年でしたが、それはこのブログのテーマとは異なります。ですので、その点については最初に簡単に振り返るに留めておこうと思います。

私の職場では、2月の下旬から在宅勤務に切り替えました。以来4か月間、私は一度も職場に出勤しませんでした。
しかし幸いにして、 私が働いているのはコロナの影響を大きく受けるような業界ではなく、収入の面では大きなダメージはありませんでした。私自身の仕事も管理職でしたので 、仕事のやり方の若干のオンライン化以外には大きな変化はなかったと思います。ZOOM、TEAMS、WebExとビデオ会議システムにもすぐ慣れました。人事異動で職場が変わった際に、離任挨拶も着任挨拶もオンラインだったことが印象に残っています。
異動後も、職場へ出勤するのは週に1度程度です。在宅勤務を始めてすぐ、人とインフォーマルに会話できないことと運動不足に大きな違和感を感じましたが、今ではそれにも慣れました。とはいえ、週に一度程度の出勤は、必須ではないものの気分転換には丁度良い印象です。職場が変わって自宅から近くなったことも、出勤に前向きな理由の一つです。

さて、このブログの活動のほうの振り返りに移ります。

通勤がなくなったために、自由な時間は少し増えました。 その時間は当初予定していた機械学習分野ではなく、何となく買ったKORG NTS-1でのプログラミングに費やしてしまいました。
logue SDKはとても面白いです。ソフトウェアシンセサイザを作る上で必要なパーツがほどよく用意されています。STM32マイコンですから計算リソースは十分とは言えませんが、実機のシンセサイザの上で自分のソフトウェアが動かせることは、私にとっては大きな魅力です。
そんなわけで、NTS-1に次いで5月にはminilogue xd moduleも購入してしまいました。ポリフォニックのシンセサイザの上で自分のソフトウェアが動かせることは(以下略)

logue SDKを使い始めるのは、組み込みに親しんでいる人にはそれほど難しくはないと思います。Arduinoしか使ったことがないと、makeでビルドする環境は慣れるまで、ちょっとしんどいかもしれませんが。また、少し凝ったことをやろうとすると、数値演算の高速化テクニックや音声に関するデジタル信号処理の知識も必要になってきますが、それに関しても、logue SDKは特殊なことはしていません。ドキュメントがあまり充実していないので、自分でいろいろ調べる必要はあります。

logue SDKで作成したオシレータをGumroadで売ってみるという試みもやりました。現在までのところ、17本売れました。1本$2ですし、手数料もありますので、収入はアドセンス広告でもやったほうが得られると思いますが、売上メールが来ると励みにはなりますし、Gumroadという仕組みも面白かったです。いずれ、αJunoエミュレーションのオシレータもGumroadで販売しようと思っています。(説明書を書くのをさぼっているため、着手できていませんが)

logue SDKでRoland αJunoを作ってみた
新型コロナウイルスのおかげで3月から3か月間在宅勤務になっていましたが、その間NTS-1でαJunoのエミュレーションをしようと、いろいろポチポチとプログラミングをしていました。 αJunoは1980年代のローランドのアナログ・ポリフォニッ...

NTS-1のカスタムコントロールパネルについても実験してみましたが、こちらは結局SDKの動作確認で終わっています。カスタムコントロールパネルを使えば、5月にMFT Kyotoにオンライン参加で出品した「絵を描くオシレータ」をNTS-1単体で作れるはずなのですが、ちょっとArduino環境で作りきる根気がありません。

実は今年1年で、時間をかけるという意味でも一番力を入れたのは「英語」です。

昨年の振り返りでも書きましたが、英語の発音の学校に通っていて、今でもオンラインで続けています。他に、無料サービスの「Duolingo」も丁度1年前に使い始め、英語はコンプリートしました。(今はDuolingoでは中国語を学んでいます。)
発音の確認には「ELSA」というアプリでできる朗読テストや、スマホの音声認識機能を使っていますが、学習を始めた頃よりは大幅に進歩したと思っています。もとよりネイティブのように話したい訳ではなく、「通じる発音」を身につけることが目的でしたので、音声認識で意図通りに認識されることは最初の目標でしたが、これはある程度(80点くらい?)達成できたと思っています。

一般的に語学を習得するには年単位の時間がかかりますが、英語の発音に限って言えば水泳やテニスなどを習うのに似ていて、ズブの素人が基本を学ぶというステージにおいては、1年程度の短期間でもそれなりに向上できるので、下手に英会話スクールに通ったりするよりも費用対効果が高いと思います。ただ、自分の発音がどうおかしいのか指摘してくれる人が必要なので、独学はお勧めしません。

また、「発音できる音は聴きとれる」ということで、リスニング力の向上も期待していましたが、こちらも効果はあったように思っています。NetflixやYouTubeのネイティブのトークも、スピードを75%に落とせば(この機能はNetflixにもYouTubeにもありますが、大変便利です)、なんとか聴きとれるようになってきました。英語字幕も表示させれば、そこそこ内容を追っていけるようになりました。
リスニングには「音が分かる」「スピードについていける」「語彙や文法が理解できる」という要素が絡み合っていますが、発音の練習で向上するのは「音が分かる」です。スピードについては、多読などで英語を処理する速度を向上させていくことが必要と思われ、Kindleで本(たぶん欧米の小学生向け)を読んでいます。語彙や文法は技術分野ならある程度は身についているので、分野を徐々に広げていこうと思っています。

ちなみに直近で見ていたのは、Netflixの「オルタード・カーボン」とか、Kindleの「Wonder」という小説です。

オルタード・カーボン | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
250年の眠りから覚め、新たな体でよみがえった犯罪者。だが自由と引き換えに突き付けられた条件は、絶対的権力を持つ大富豪殺害の謎を追うことだった。

「オルタード・カーボン」はSFで、意識を肉体にダウンロード可能になり、肉体を衣服のように取り換えることができるようになった時代の話。

「Wonder」はまだ読了していませんが、顎の形に異常のある小学生の男の子が、ホームスクールから小学校に転入していろいろな友達と出会う話。
どちらも面白いので、英語学習者にはお勧めです。

さて来年ですが、やはり機械学習はもう少しやっておきたいです。放置気味のMicroPythonも、少し再起動しようと思います。一方logue SDKに関しては、あとリバーブの作成だけは試したいですが、それができたら一休みするかもしれません。英語はもちろん続けます。多分、働いている限り何らかの形で英語学習を続ける必要があると思います。

まあ、とにかく世の中どうなるか分からない状態ですから、その場その場で臨機応変にやっていくしかないかなと思っています。

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