1ヶ月ほど間があいてしまいました。
実は最近新しいオモチャを手に入れたので、もっぱらそちらで遊んでいました。
新しいオモチャはKORGのアナログシンセサイザー「Volca」シリーズです。
2013年の発売ですから、レビューはネット上にいろいろありますので紹介は省きます。
今回は、Volcaシリーズのリズムマシン「Beats」の改造をしたので、その記録を書いておきます。
この改造はスネアドラムの音を改善する割と有名なもので、ご存知の方も多いと思いますが、日本語での紹介はFROST’s Logしか見つかりませんでしたので、参考になればと思います。
この改造のオリジナルはこちらです。
最初に書いておきますと、この改造には「1.6mm間隔の電極2つへのハンダ付け」が必要です。
この意味するところがつかめない方は、見るだけにしておくのをお奨めします。
ハンダ付けの経験があまり無い方には難しいと思います。
では、以下は作業の記録です。
まず裏蓋を開ける前に、STUTTERの2つのツマミを外します。
引っ張れば抜けます。
次に、裏蓋の7箇所の大きいネジを外します。
小さいネジは外してはいけません。
これでケースの蓋が外れますが、大きく開くことができません。
スピーカーへの配線がケースに引っ掛けてありますので、これを外します。
ケースが開いたら、回路基板を留めている7箇所のネジを外します。
さらに、基板に接続されているコネクタを外します。
引っ張れば抜けます。
これで基板の表側を見ることができます。
改造は、パーツが実装されていない「C78」に、0.1μFのコンデンサを取り付けます。
C78は、黄色の枠のあたりにあります。
黄色の部分を拡大した写真です。
中央に「C78」と描かれており、その下の端子には何も実装されていませんね。
このスペースに実装できる0.1μFのコンデンサは、これです。
秋葉原の秋月電子で買いました。
値段は、100円です。
200個入りですが、使うのは1つだけです。
1つだけを切り出すと、こんな感じです。
パッケージの中に入っている「□■□」がコンデンサです。
先ほどのパーツ袋の写真に「1608」とありました。
これは大きさが「1.6mm×0.8mm」という意味です。
これをハンダづけしなければなりません。
コテ先は極細のものを使います。
また、基板に既にハンダが盛られていますが、これは鉛フリーハンダと思われますので、温度調節機能つきのハンダゴテがないと作業は難しいと思います。
また、ピンセットも必要です。
私が使っているのはチップ部品専用のピンセットで、「エンジニア SMDピンセット PT-20」というものです。
もともと基板にハンダが盛られているので曲がってしまいましたが、何とか取り付けられました。
ちなみに音の変化ですが、改造前はスネアの音はややディストーションをかけたような雰囲気があります。
改造後は、これがよりノイズらしいノイズ音になります。
改造前の音は、ちょっとジャリジャリした音ですが、ディケイを短くすればそれほど悪くはないと思います。
ただ、ちょっと抜けが悪いというか、パワーが削がれているような印象があります。
改造後の音は面白みは無い普通のノイズ音ですが、曲の中に入ったとき使いやすいように思います。
ちなみに、本物のスネア・ドラムは「スナッピー」という金属線が張られており、これが独特の音を生み出すのだそうです。
Volca Beatsのスネアでスナッピーの代わりを務めているのが、今回改造したノイズの回路というわけです。
コメント