αJuno-2の電解コンデンサを交換

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先日IR3R05を取り替えて復活させたαJuno-2ですが、電源の電解コンデンサが心配だったので交換しました。
3つある大容量の電解コンデンサの1つが、ケースが割れて液漏れしているように見えました。
漏れ出た液は、すでに乾燥してキャラメルみたいになっています。

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今回も「はんだシュッ太郎」のお世話になりました。これ本当に便利です。
液漏れしていると思われる整流用の大型の電解コンデンサ3つを外しました。

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外したコンデンサは、1000μF/35Vが2つと、3300μF/25Vが1つです。
交換用のコンデンサは、オーディオ用のMUSEシリーズにしてみました。
1000μFは耐圧35Vが無かったので、50V品を使用しました。
1000μF、3300μF共に、元のコンデンサよりも背が高くなっています。

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MUSE 1000μFが元の電解コンの3300μFと同じ背丈で、MUSE 3300μFはさらに高いので、一応頭がつっかえないか確認してから取り付けました。
思ったより余裕がありました。

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ついでに、メインボードのほうの電源周りの電解コンデンサもMUSEに交換してみました。
交換したのは2箇所です。

1つ目はおそらくデジタル回路側の電源用と思われるC26です。

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もう1つは、HPFの切り替えを行っている4052の電源に入っているC8です。
もしかして音質に影響あるかな?と思い・・・。

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C8はキーボードの下に隠れる形になりますので、寝かせ気味にして取り付けました。

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音質は変わったか?というと、多分変わってはいないと思います。
とはいえ電源部の電解コンの交換は安心のために必要でしたが。

音質については、本格的にやるならアナログの音声信号のラインに入っているカップリングコンデンサをコーラスモジュールも含めてすべて交換するということも考えられますが、ちょっと大変そうですね。
特に、メインボードはコンデンサの背が高くなると、組み立て時に問題がでるかもしれません。

αJunoのVCF/VCAチップを交換

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実験用にと思って入手してあったαJuno-2のジャンク2台を使って、VCF/VCAチップのIR3R05を交換して正常品を1台製作しました。

2台とも、調べてみると6つの音源のうち1つだけがおかしいことが判りました。

1台目は、1つの音源だけ、波形の上半分(+の領域)が出力されません。
上の写真のように、鋸波を鳴らすと富士山のように頂上が消失した波形になります。
波形の片側だけクリップしたような感じです。

そのため、フィルタをかけた音色でも妙な高域成分が残ってしまいます。
もちろん音量もこの音源だけ下がってしまいます。

2台目は、1つの音源がまったく音が出ません。音色によってはアタックなどのプツッという音だけが聞こえるので、VCA部分は正常だがそれ以前が異常なのだと思われました。

信号を追ってみると、IR3R05への入力までは正しく信号が来ており、さらに調べると1段目のフィルタの出力(以前の記事のC2)までは正常ですがC3以降は音が出力されていませんでした。

というわけで、2台ともIR3R05のチップ故障のようでした。
Juno-106に比べるとαJunoは故障しにくい、ともっぱらの評価なのですが、それでもこのVCF/VCAチップは比較的故障しやすいパーツのようです。

2台目のほうがIR3R05以外の部分の状態は良かったので、1台目のジャンクからIR3R05を一つはずして2台目の音の出ないIR3R05と交換することにしました。

プリント基板からのパーツ取り外しは面倒なものですが、今回は強い味方を導入しました。
その名も「はんだシュッ太郎」です。

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ポンプ式のはんだ吸い取り器ですが、はんだごてと一体化しており、はんだを溶かしながら吸い取ることができます。
通常のはんだごてと違い、コテ先がストローのようになっています。
これでハンダを溶かしながらチューッと吸い取るわけですね。

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実際に使うときは、図のようにリード線にコテの穴をかぶせるように当てて、リード線の周囲からはんだを吸い取ります。

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これは実に強力です。
チップはごく簡単に外せました。
4000円以上する高い工具なので悩みましたが、時間の節約および部品や基板のダメージ軽減を考えると、買ってよかったと思いました。

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交換後はきちんと6音出るようになりました。
ちなみにαJunoの動作品はオークションで1万円程度で入手できるので、最初から動作品を買うほうがお得です。

αJunoのVCF/VCA(3)

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IR3R05には、波形を観測できるポイントがC1~C4およびLOADの計5つあります。

・C1:一段目のフィルタのBPF出力
・C2:一段目のフィルタのLPF出力
・C3:二段目のフィルタのBPF出力
・C4:二段目のフィルタのLPF出力
・LOAD:V-I変換の直前の信号

二段目のフィルタの入力は一段目のフィルタのLPF出力のようです。
また、最終的な出力信号は電流出力になるため、基板上では直接観測できませんが、電圧変化の波形はLOAD端子で観測できます。

Analog Discoveryのオシロ機能で、C1とC2の信号を観測してみました。
入力信号(IR3R05の1番ピン)は冒頭の画像の矩形波です。
電圧はPeak-to-Peakで10mV程度と低くなっています。
回路図を見ても、12KΩと100Ωで分圧していますのでこんなものでしょう。

フィルタの周波数を全開から絞っていくと、C1(BPF)の出力は以下のように変化しました。
レゾナンスは最小に設定しています。

まず、周波数が最大のときはほとんどHPFのようになっており、立ち上がりと立下りの成分だけが残っています。

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ここから周波数を下げていくにつれ、高域成分は弱まって低域成分が増えていきます。

bpf2.png
bpf3.png
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最後まで絞りきった状態でも、若干の信号は残っています。

bpf5.png

同様に、フィルタを全開から絞っていったときのLPFの出力は以下のようになります。
こちらはおなじみのものだと思います。
なおLPFとBPFは別個に測定したので、上の図と時間軸は一致していません。

lpf1.png
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lpf3.png
lpf4.png
lpf5.png

LPFを絞りきった状態では、信号はほぼ完全に消えています。