ときどき書いているGumroad関連の話です。私はlogue SDKを使って作ったプラグインの一部はGumroadで配布しており、これを書いている時点ではまだ振り込まれていないのですが、現時点で累計の利益が3323.7ドルと、3000ドルを超える見込みです。先週リリースしたLilyに投げ銭?してくれた方も多く、累計売上(Gumroadの手数料を引く前の額)は現時点で$4008.59と、ついに4000ドルを超えました。
ちなみに昨年末時点での累計金額は21.5万円でしたので、今年は機材費(NTS-1 mkII:約2万円)を引いても、確定申告のラインを超えそうです。購入・投げ銭いただいている皆さんに感謝です。
Gumroadですが、これまで振り込みはドル建てで毎週PayPalで支払われていました。(合計が一定の金額以下の場合は延期されます。)しかし、3日ほど前に連絡が来まして、PayPalがGumroadの利用を停止したとのことです。その少し前から、Gumroadは銀行口座への直接振込を強化していたようで、日本のユーザもその対象になっています。
Gumroad now supports direct bank deposits for Japanese creators! 🎌 https://t.co/IgI6rr1YZb
— Gumroad (@gumroad) October 1, 2024
なので、売上の振り込みについては振込先の銀行口座(金融機関コード、支店コード、口座番号)を自分のPayOut設定に登録すればOKです。ただ、銀行への振込がサポートされていない国もあり、そういった国のクリエイターには厳しいことになっているようです。
より大きな問題は、Gumroadでの購入にもPayPalが使えなくなったことです。現状、クレジットカードしか利用できなくなりました。GumroadではStripeの対応を進めているようです。利用不可になったのはGumroad側ではなくPayPal側の要因だということですが、なぜGumroadでPayPalが使えなくなったのか、公式の説明はありません。
PayPal removed it themselves; but we haven’t seen a drop in creator earnings (likely due to ≈everyone getting a credit/debit card during COVID) and may decide to remove PayPal entirely. https://t.co/KsClm6MPC0
— Gumroad (@gumroad) October 3, 2024
これでちょっと連想するのは、別のコンテンツ販売サイトでクレカ決済が利用できなくなった件です。このときの根本原因は、決済会社側のコンプライアンス上の判断でした。今回のGumroadの件では現状使えなくなったのはPayPalのみで、クレカは利用できているので、今回の件が同様の原因によるものであるとは言えません。しかし、仮にこれがPayPal側によるコンプライアンス上の判断に起因するものであれば、同様の判断がクレカ会社においても行われる可能性は否定できません。
Gumroadで販売されているものはサウンド・音楽系の他、ソフトウェアやガイド、グラフィックス系ではテクスチャや素材、3Dモデルなどで、割と健全なものが中心になっている印象ではありますが、たとえばゲームのMODとか、VRChat用のアバターとかもありますので、もし順法性をチェックすることを求められてしまうとかなり大変だと思います。Gumroadには販売されている商品を逐一チェックするようなマンパワーは無いはずなので、仮に同様の規制がGumroadに課されてクレカまで使えなくなってしまうと、Gumroadは詰んでしまいかねません。
とはいえ、これまで弱小コンテンツクリエイターを助けるプラットホームとして頑張ってきたGumroadですので、応援したい気持ちもあり、しばらくは推移を見守ろうかなと思います。
【2024/11/4追記】
銀行振込に変更して以降、3週に渡って振り込みが行われない状態が続いています。
ヘルプシステムはLLMを使ったチャットに移行しており、苦情を申し立てると丁寧に「エンジニアリングチームにエスカレーションする」と答えてはくれますが、チケット管理的なものがなされていないようで、過去の苦情に対して進捗を確認することができません。
このままの状態がずっと続くとは考えにくいですが、一方でいつ解決されるのかも目途が立たないのが現状です。
【追記終わり】
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