Dave Smith Instruments Mopho Keyboardにノイズ対策コンデンサを付ける改造

私が持っているシンセサイザに米国Dave Smith InstrumentsのMopho Keyboardがあります。
こんなのです。

モノラルのアナログシンセで、いい音です。
私が持っているのはキーボード一体型ですが、音源モジュール版もあります。

ネットを見ていたら、たまたまこのMophoの音質を改善するという記事を見つけました。

The Mopho’s pulse wave… – Gearslutz Pro Audio Community

MUFF WIGGLER :: View topic – Got a Mopho Keyboard and want it to sound better?

改善される問題点は、波形がパルス波の場合に音質がノイジーで、特にパルス幅の設定が最大値のときにノイズがひどい、というものです。
私のMopho Keyboardでも確かに同様の現象が起きていました。
パルス幅が99のとき、かなりノイジーです。

解決策としてDACの電源ラインに10μFのコンデンサを付ける方法が紹介されています。
DACの基準電圧に電源ラインからのノイズが載っているので、その対策だそうです。
この対策でパルス波の音質自体も良くなるということなので、やってみることにしました。

コンデンサはR71に並列に取り付けます。
R71の場所はメインボードほぼ中央の下部のほう、矢印の位置です。

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取り付けるコンデンサは、上記の記事ではタンタルコンデンサを使っていますが、電解コンデンサでもいいそうです。

You’ll need one 10uF, 16V tantalum capacitor. You can use a decent quality electrolytic if you wish, and in that case, a 10uF, 25V will suffice.

せっかく手間をかけるので、最高級のオーディオ用電解コンデンサを使うことにしました。
最高級といっても、1個41円でしたが・・・。

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ニチコンの「Muse KZ」シリーズです。
秋葉原にある海神無線で買いました。
10uFのものは耐圧が100Vのものしかなかったので、やや大きめです。

これをこの位置に取り付けます。
電解コンデンサは極性がありますが、記事によると「キーボード正面側から見て左がプラス。R71の「1」に近いほうがマイナス」ということです。

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取り付けた様子です。
だいぶ大きいので、運搬などで振動を加えると取れてしまう可能性が高いです。
私の場合は、自宅で使うだけなのであまり心配していませんが。

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取り付けた後の音です。
私のMopho Keyboardはパルス幅が99でも音は出ますが、ノイズは乗らなくなりました。

Volca Beats Snare Mod(改造)その2

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一年あまり前に、Volca Beatsのスネアの改造を行いました。

Volca Beats Snare Mod(改造): 楽しくやろう。

その続編、というか、更なる検討を行っているページを見つけたので、私も試してみました。

Korg Volca Beats Snare

この方はVolca Beatsのスネア部分の回路図を起こした上で、考察を加えて改造を行っています。

前回行った改造は、取り付けられていないC78を追加するというものでした。
今回の改造は、すでに取り付けられているR134とR183の抵抗を別の値へ変更するものです。
R134の効果については、前回の改造の元ネタのビデオでも紹介されていました。

・R134を10K→1.5K → ノイズ成分の音量増大+明るさ増大
・R183を2.2K→10K → ピッチを低く(250~570Hz → 160~240Hz)

という効果があります。

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こちらが、前回の改造の状態の音。

 

そして、こちらが今回の改造の後の音です。

 

どちらもピッチは一番低くしてあります。
変化の内容は上記の通りですが、音程成分とノイズ成分の一体感が増している感じがします。

改造の効果はいい感じなのですが、作業はちょっと大変でした。
交換するチップ抵抗のサイズは、前回と同じ1.6mm×0.8mmですが、場所が狭いし、すでに取り付けられている部品を取り外さなければなりません。

R134は周りをチップ部品に囲まれています。奥のほうの「103」と書かれているのがR134です。

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R183(「222」と書かれているもの)は周囲にパーツが少ないので、比較的外しやすそうです。

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チップ部品の取り外し方は、こんなビデオがありました。

追いハンダをして、チップの両側の端子を一度に熱することで外しています。
が、狭い場所だとこの手を使うのは苦しいです。

それでも、R183はコテを寝かせてチップの両端を一度に熱することで、割と簡単に外せました。

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跡地に新しいチップ抵抗をつけて終わりです。

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R134のほうは、試行錯誤しているうちに偶然外すことができました。

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こちらが新しく付けるチップ抵抗です。上下に写っているのはピンセットです。

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なんとか取り付けることができました。

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この改造は、適切な工具と、視力と器用さが要求されます。
チップ抵抗は、AmazonでHiletGoという業者から、25種類×20個のチップ抵抗詰め合わせを送料込み260円で購入できます。
商品名は「HiLetgo 0603 SMD 抵抗バッグ 620R-12K 5% 25種類 各20pcs 合計500pcs [並行輸入品] 」です。

最後に、ほかのパートと一緒に鳴らしてみたものを載せておきます。

以前はスネアの音が高くて、「どんだけ小さいスネアなんだよ!」と言いたくなりましたが、これならOKだと思います。

Volca Beats Snare Mod(改造)

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1ヶ月ほど間があいてしまいました。
実は最近新しいオモチャを手に入れたので、もっぱらそちらで遊んでいました。
新しいオモチャはKORGのアナログシンセサイザー「Volca」シリーズです。
2013年の発売ですから、レビューはネット上にいろいろありますので紹介は省きます。

今回は、Volcaシリーズのリズムマシン「Beats」の改造をしたので、その記録を書いておきます。
この改造はスネアドラムの音を改善する割と有名なもので、ご存知の方も多いと思いますが、日本語での紹介はFROST’s Logしか見つかりませんでしたので、参考になればと思います。

この改造のオリジナルはこちらです。

最初に書いておきますと、この改造には「1.6mm間隔の電極2つへのハンダ付け」が必要です。
この意味するところがつかめない方は、見るだけにしておくのをお奨めします。
ハンダ付けの経験があまり無い方には難しいと思います。

では、以下は作業の記録です。

まず裏蓋を開ける前に、STUTTERの2つのツマミを外します。
引っ張れば抜けます。

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次に、裏蓋の7箇所の大きいネジを外します。
小さいネジは外してはいけません。

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これでケースの蓋が外れますが、大きく開くことができません。
スピーカーへの配線がケースに引っ掛けてありますので、これを外します。

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ケースが開いたら、回路基板を留めている7箇所のネジを外します。

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さらに、基板に接続されているコネクタを外します。
引っ張れば抜けます。

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これで基板の表側を見ることができます。
改造は、パーツが実装されていない「C78」に、0.1μFのコンデンサを取り付けます。
C78は、黄色の枠のあたりにあります。

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黄色の部分を拡大した写真です。
中央に「C78」と描かれており、その下の端子には何も実装されていませんね。

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このスペースに実装できる0.1μFのコンデンサは、これです。
秋葉原の秋月電子で買いました。

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値段は、100円です。
200個入りですが、使うのは1つだけです。

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1つだけを切り出すと、こんな感じです。
パッケージの中に入っている「□■□」がコンデンサです。

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先ほどのパーツ袋の写真に「1608」とありました。
これは大きさが「1.6mm×0.8mm」という意味です。

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これをハンダづけしなければなりません。
コテ先は極細のものを使います。
また、基板に既にハンダが盛られていますが、これは鉛フリーハンダと思われますので、温度調節機能つきのハンダゴテがないと作業は難しいと思います。

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また、ピンセットも必要です。
私が使っているのはチップ部品専用のピンセットで、「エンジニア SMDピンセット PT-20」というものです。

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もともと基板にハンダが盛られているので曲がってしまいましたが、何とか取り付けられました。

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ちなみに音の変化ですが、改造前はスネアの音はややディストーションをかけたような雰囲気があります。

改造後は、これがよりノイズらしいノイズ音になります。

改造前の音は、ちょっとジャリジャリした音ですが、ディケイを短くすればそれほど悪くはないと思います。
ただ、ちょっと抜けが悪いというか、パワーが削がれているような印象があります。
改造後の音は面白みは無い普通のノイズ音ですが、曲の中に入ったとき使いやすいように思います。

ちなみに、本物のスネア・ドラムは「スナッピー」という金属線が張られており、これが独特の音を生み出すのだそうです。
Volca Beatsのスネアでスナッピーの代わりを務めているのが、今回改造したノイズの回路というわけです。